野村 茂夫 『老子・荘子―ビギナーズ・クラシックス中国の古典』
- 野村 茂夫
- 老子・荘子―ビギナーズ・クラシックス中国の古典
抄訳であるが、書き下し文の字が大きく、行間も程よくとれていて、大変読みやすい。
思わず声を出して朗読をしたくなる。
入門書としては、よく出来ていると思う。
老子・荘子ともに、浮世離れした思想で、まあ、一言でいえば、自然に還れ、といったところでしょうか。
個人的な好みとしては、荘子の斉物論編にある「胡蝶の夢」が一番いいですね。
司馬遼太郎の小説にも、同名の作品がありましたっけ。
昭和の大横綱であった双葉山が七十連勝を阻まれ、連敗を喫した時、後援者に打った電報の文章は、「ワレイマダモツケイタリエズ」だったが、そのエピソードで有名になった荘子・達生編の「木鶏」も捨てがたいのだが。
とにかく、のんびりとした休日を読書に遊びたい方にはお勧めの一冊であります。
切れ味: 可
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